2025年08月01日
■第4週(1月20日(月)~1月26日(日))
20日(月)に米・共和党のドナルド・トランプ氏が大統領に就任した。第47代目とのことだ。気候変動対策として国際的に進められているパリ協定やWHO(世界保健機関)から脱退するという覚書に署名するなど、初日から「アメリカ第一主義」を掲げ、世界を不安に陥れている。
今週は一週間のうち2日間が6時間講演というスケジュールである。幸い21日(火)は埼玉・浦和、23日は東京・九段下なので、オフィスからの交通の便は良い。ただ、いずれも9時半から講演会場の講師控室で主催者らと打ち合わせをする必要があるため、自宅は8時には出発しなければならない。
ところが、23日は朝からとんでもない事態になってしまった。NHKのニュースで6時45分から西武線の人身事故のニュースが流れてきたのだ。それならば中央線で行こうと自宅近くのバスの運行状況を調べていると、7時45分には再開するとの情報を入手する。そのため、再度計画を変更して、とりあえず動き出したばかりの西武線に乗り込むこととなった。
おそらく普段の通勤電車でもなかなか経験しないような身動きできないほどの超満員電車である。押して押されて、本当にウンザリしたが、さらに、途中で何度も信号調整などでストップするため、体力的にも気分的にも朝からグッタリしてしまった。それでも早めに自宅を出たこともあって、九段下の会場には何とか時間通りに到着することができホッとする。
さらに大変だったのは、事故のため急いでいたこともあり、Suicaを忘れてしまったことである。2回も券売機で切符を購入することになり大変面倒だったが、それより、乗車料金がいくらだったかを全く覚えていない自分に驚いてしまった。
講演会場では180人ほどの受講者に事の顛末を簡単に話す。「モノの考え方」を6時間講義のイントロとしたので、スムーズに入っていけた気がする。
さすがに早朝からの騒動で精神的にも影響を受けていたが、その後5時までの6時間講義にほとんど影響を及ばなかったのは、やはり数多い経験の賜物だろう。
それにしも、最近は電車の事故が相当多くなっている気がする。やはり人材不足だけでなく、日本のシステムのあちこちが老朽化していることが大きいと感じる。小さなリスクの積み重ねはいずれ大事故や大災害につながるのだ。
24日(金)は午前中から表参道の顧客先企業を訪問。来期の事業計画の立案のためには、数年後の中期計画からバックキャスティングで考えていくことが重要なため、そのための具体的な考え方についてレクチャーを行い、全員の考え方を統一することとした。まさにリスクマネジメントのための未来戦略である。
その後は、大手町にある大手金融機関の本店での講演会に受講者として参加する。自分が受講者になるのは珍しいのだが、懇意にしている支店長から時間が取れるなら是非参加してほしいという要請を受けていたためだ。「時間がとれたら参加する」と支店長に話したのは、講師がラグビー元日本代表選手で、かつ、「ワンチームの作り方」というテーマであったことが大きいだろう。
この講師は、引退後に中小・中堅企業相手の人材活性化などのコンサルティングをされているということで、懇親会では、逆に、相談に乗ることになった。
今週は、21日(火)にイチローがアジア人として初めて米国の野球殿堂入りが決まったことが最大の目玉である。
先日、日本での殿堂入りが決まったばかりだが、ある意味、当然の結果だろう。満票に1票足らなかったのだが、「すごく良かったと思う。生きていく上で不完全だからこそ、進もうと思える」というイチローのコメントがさらに素晴らしかった。「完全なものは崩壊に向かう。不完全なものこそ大事である」という仏教思想にもつながっているからだ。龍安寺の庭にある15の石と同じである。