2022年07月15日

7月4日の月曜日から熱海に入った理由は4つある。
 1つは台風接近(長崎上陸)による交通機関ストップのリスクマネジメント。2つ目は原稿執筆、3つ目は温泉入浴、4つ目は海を見たかった、という思いである。最大の理由は1と4のような気がするが、会員制ホテルの全室がオーシャンビューのため、生き返ったような思いをしたのは確かである。
 翌朝5時頃からカーテンを開放して、曇天の空と広々とした海、水平線が茜色に染まってくるのをしばらくぼんやりと眺めていた。初島だけでなく大島までが近くに見える。
 翌日は沼津で講演。東海道線熱海駅の車内で、もう一人の講師である知人と再会したのは驚いた。東京でもほとんど会わないのに熱海駅の車中で談笑する。
 少し早かったので三島駅で下車し、次発の時刻を調べ、1時間で小雨の中の三島大社を参拝することとした。濃緑で覆われる森の中に豪壮で荘厳な佇まいの本殿を拝み、御朱印帳をいただく。
 急いで駅まで戻る。帰路は水辺沿いを歩く、富士山の伏流水のためか、流れている水の全てが澄み切っている。さすがに水の町と言われるだけのことはある。
 沼津駅で会場に行くのに手間取ったが、地元のコンベンションセンターの2階もある大ホールで、「リスクマネジメントの時代における地方の不動産会社の在り方」をテーマとした講演を行う。
 リスクマネジメントとは、未来のリスクをできるだけ広く捉えてそのための対策ができれば、リスクでなくなり、対策ができないうちはやらない勇気が必要だということだ。今朝上陸した台風4号は熱帯性低気圧になったが、風雨は強いまま東上しているらしい。
 帰路は三島駅まで戻り、こだま号に乗車。満席近かったのには驚く。考えてみれば、5月頃から毎週火曜日は出張や講演を繰り返しているようだ。
 6日(水)は来客が続くためオフィスに居たが、7,8日は東京都内の企業に出向く。特に金曜日は、午前中は神宮前、午後は西新宿といずれも経営者や幹部スタッフとのミーティング、5時過ぎに西新宿の会社で社長から安部元首相が演説中に撃たれたことを聞く。この時点では病院に運ばれたことまでしかわからなかったが、帰宅してから亡くなったことを知った。参議院選挙期間中の応援演説中という特殊なケースだけに、選挙結果にも大きな影響を与えることだろう。事情は不明だが、民主主義にとっての大きな打撃でもあると言える。ただ、日本が本当の民主主義社会かどうかについては考える余地がある。狙撃した人物はどのようにリスクマネジメントを考えていたのだろうか。

短夜や 煩悩の数 また増えし



(18:32)