2022年05月02日

◆第17週(4月25(月)~5月1日(日)

 

相続税の財産評価基本通達6項の適用に対して納税者敗訴という最高裁判決が様々な業界に影響を与えているらしい。影響度が強いということは、納税者側の立場にいたからということだろう。
 不動産相続に関する講演は30年以上前からすでに数百回以上行ってきた。相続発生直前の対策や事業性のない不動産対策などは、不動産相続対策の本質から逸脱しているという話を口を酸っぱくして話してきた。節税を目的としての行為は、国の考え方次第でいつでもひっくり返るということだ。何らかの明確な目的を達成する際に、同時に考えることが節税の最前線である。
 相続税を無くすために収益不動産を購入するのではなく、今後の事業活動に必要な収益力のある不動産を購入することで、節税メリットも同時に受けるというのが、節税行為の限界なのだ。
 今回の事案は、不動産の所有期間など、どう考えても相続税を減らす(どころか0だったらしい)ための行為以外に見当たらない。当然の判決だと思っていたため意識の範疇になかったが、この数日間にこの件に関する意見を問われることが多く、また、税務業界だけでなく不動産業界や金融業界にも波紋を及ぼすという。基本通達にある「評価が著しく不適当なら国税庁長官が評価するぞ」という伝家の宝刀が抜かれたに過ぎない話である。そもそも、話題になることが問題なのだ。
 今週は、25日(月)は不動産の収益物件購入計画中の顧客経営者らに同行し、2つの物件の現地調査から始まった。物件や立地調査は、店舗展開や不動産活用などで何百回も検証してきただけに、現地を見ればポイントがどこにあるかはだいたい理解できる。現地周辺なども調査し、その後、カフェで解説することとした。
 26日(火)は、午前中はセンサー技術の開発をされている経営者が来社。今後は医療系の測定装置として市場に出回りそうである。午後は久しぶりに40年以上付き合いのある弁護士事務所を訪問。顧客の依頼による相談である。そのため、28日(木)には他の法律事務所とも打ち合わせて、顧客に選んでもらうこととした。
 今週は『京都 老舗物語』のゲラ原稿が戻って来たので、27日(水)に対応。連休明けには出版できそうである。同時に、今年10月に予定している京都老舗体感ゼミナール®の候補会社を打診する。
 週末からゴールデンウィークに突入した。天候が不順だっただけに、野球やソフトボールの練習試合の前のグランド整備に時間がかかる。最近はグランド整備が板に付いてきた気がする。


現代は VUCA(ブーカ)の時代よ 日脚伸ぶ



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